痛みを完全にとるためには、全身麻酔という方法が最も確実です。しかし、昨今、麻酔科医が不足し、カテーテルアブレーションに人員を割くだけの余裕がありません。そこで、最近開発された非侵襲的陽圧換気(NIPPV)という方法を利用し始めました。これは、気管挿管といって、直径が1cmくらいの管を、気管支に挿入しなくても、鼻と口をピッタリ覆うようなマスクを装着することで、呼吸が停止しても、肺に強制的に空気を送る機械です。
意識と痛みが完全に無くなるまで、静脈麻酔を投与しても、この非侵襲的陽圧換気を行うと、呼吸は停止しません。患者さんには「寝ている間に、アブレーションが終わってとても楽だった。」とても好評で、アブレーションを実施する医師にとっても、患者さんの痛みに伴う体動がなくなり、呼吸も停止せず、ストレスが減少し、手技時間が短縮します。おそらく、成功率向上にも寄与すると思われます。
左側の小さい機械が非侵襲的陽圧換気を行う機械です。チューブが1本患者さんに伸びて、呼吸を管理しています。
0 件のコメント:
コメントを投稿