2012年7月5日木曜日

酒は百薬の長?

お酒にまつわることわざは沢山あります。「酒は百薬の長」「酒は天の美禄」「酒に三十五の矢あり」「酒は百薬の毒」など。良く言われたり、悪く言われたり。様々です。

昔の人は自分の経験だけで、良くもここまで真実を見抜いたものだと感心します。確かに、健康に関する限り、お酒は良いところも、悪いところもあり、どちらとも言えないのです。飲酒する人の健康状態によって全く違ってきます。

狭心症や心筋梗塞の患者さんでは、適量のお酒を飲む人の方が、全くお酒を飲まない人より、心疾患による死亡率が低くなります。一部の方には朗報でしょう!では心房細動はどうか?いままで沢山の研究がなされてきましたが、心房細動に関しては、残念ながら酒量が少ないほど、心房細動発症の危険性は下がります。つまり飲まないのが最も良い(1)。

先日、九州から心房細動の患者さんがアブレーション治療を希望されて受診されました。「お酒が好きだけど、飲んだ翌日には必ず心房細動の発作が起きてしまう。最近は発作が怖くて、お酒が飲めなくなった。アブレーションで心房細動を治して、また酒が飲みたい。」担当医としては「・・・・」な気持ちです。お酒はほどほどに。

焼酎を水で割り、鉄瓶に一晩つけて黒ヂョカで頂くとたまりません。
参考文献 (1) 桑原大志 若年者の発作性心房細動 日本医事新報 2013:10

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