23928人を、約7年間経過観察したところ、648人が経過中に心筋梗塞を発症しました。その人達を詳細に解析すると、元々心房細動を持っている人は、そうでない人に比較し、約2倍心筋梗塞になりやすいそうです。(1)
心臓にできた血栓は、血流にのって末梢に運ばれていきます。それが大動脈の根本にある冠動脈の入口から入り込み血管を閉塞させて、心筋梗塞になるものと考えられます。
心房細動の患者さんが、ワルファリンを内服しないようになり、ある日突然、激しい胸痛を自覚します。心筋梗塞が疑われ、造影検査をしたところ、冠動脈が閉塞している。カテーテルを用いて血栓を吸引し、血流が再開、血管内エコーで観察すると血管の壁そのものは綺麗で、冠動脈の外から来た血栓がそこに詰まったと考えられることがあります。心房細動治療において、抗凝固療法がとても重要だということです。
実線が心房細動を持っていない人、破線が心房細動を持っている人です。横軸が時間、縦軸は累積心筋梗塞発症率です。破線の心房細動患者さんの方が、経過ととも心筋梗塞の発症率が高くなっています。 |
(1)JAMA Intern Med. 2014;174(1):107-114.
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